システム・機能紹介

BIツール徹底比較:無料版あり・人気8選!機能やメリットも紹介

データ主導の意思決定は、現代の多くのビジネス環境でますます重要になってきています。

その中枢を担うのが「BIツール」と呼ばれるデータ分析システムです。BIツールは、企業が膨大なデータから有用な洞察を得て、より賢明な意思決定を行うのに役立ちます。

BIツールは非常に幅広い分野で利用されており、その選択肢は多岐にわたります。しかし、価格、機能、使いやすさ、統合のしやすさなど考慮すべき要素は多く、企業のニーズによって異なるため、一概に「唯一のベストフィット」と言えるものは存在しません。

本稿では、まずBIツールの基本的な役割と主な機能を説明し、BIツールのメリット・デメリットを整理します。さらに、無料版を含む8つのBIツールの比較情報を提供し、実店舗を営む小売ビジネスに最適なBIツールを見つけるためのポイントを解説します。

 

BIツールとは?

BIツールとは、Business Intelligence Tool(ビジネスインテリジェンスツール)の略称で、データ分析を容易にするために開発されたシステムです。多方面に渡った膨大な情報をわかりやすく可視化できるため、複数のデータソースを統合して分析するのに適しています。

企業内の様々な部署や複数の店舗に蓄積された情報を分かりやすく整理することで、企業の経営課題を把握しやすくし、経営判断に活かすことができます。

 

BIツールの基本的な4つの機能

BIツールの主な機能は以下の通りです。

1. データ抽出、収集、整理

様々なソースからデータを収集し、一元管理します。これにより、データの混在や重複を防ぎ、正確性と一貫性を確保します。

2. データ分析

収集したデータを解析し、パターンや傾向を見つけ出します。これにより、企業の経営状況や市場動向を理解しやすくなります。

3. ダッシュボード表示、レポート作成

ダッシュボード表示は、分析結果を視覚的に表示する役割を持ちます。BIツールは、データをグラフやチャートなど分かりやすい形で可視化し、データ分析結果を即座にダッシュボードに表示します。

また、レポーティングは、分析後のダッシュボードや数値結果をPDFやCSVなどのフォーマットで抽出できる機能を指すことが多く、一部のツールでは定期的にメール送信等の機能がついているものもあります。

BIツールのこの2つの役割により、ユーザーは分析結果を直感的に理解したり、社内やチームでデータを共有しやすくなり、より迅速な意思決定が可能になります。

【データを可視化するグラフや図の種類一覧】

  1. 棒グラフ
  2. 折れ線グラフ
  3. 円グラフ
  4. ヒストグラム(度数分布図)
  5. スキャッタープロット(散布図)
  6. ボックス&ウィスカープロット(箱ひげ図)
  7. ベン図(集合図)
  8. バブルチャート
  9. レーダーチャート など

【ダッシュボードサンプル】

出典 https://solution.insight-lab.co.jp/tableau

 

4. データ予測

過去のデータに基づいて未来の傾向を予測します。これにより、経営者や店舗リーダーが事前にリスクを回避したり、新たなビジネスチャンスを見極めたりすることができます。

以上が、BIツールの主な4つの機能です。

BIツールの中には、データソースを指定するだけで自動的にデータを収集し、前処理、分析、レポート生成をワンステップで行う便利なものもあります。

また、ソースコードが一般公開され、誰でも自由に利用、改変、再配布できるOSS(※)を提供している企業や、定期的にBIツールの使い方セミナーを開催している企業もあります。

上記以外にも、多種多様なBIツールがあり、中には開発を行った企業だけが提供できる独自の機能を持つものもあります。

※OSS:Open Source Software(オープンソースソフトウェア)の略。

 

BIツールのメリット・デメリット

ここでは、BIツールを利用するメリットとデメリットをご紹介します。

BIツールのメリット

  1. 大量のデータを分析できる
  2. 複雑なデータや複数のデータをまとめて可視化できる
  3. 分析に割く時間を短縮できる
  4. ヒューマンエラーを排除し、データの正確性を向上させる
  5. 意思決定の質が向上する

BIツールのデメリット

  1. 導入コストが高額になり得る
  2. 取り込むデータの精度の良し悪しに影響される
  3. データ分析スキルを持つアナリストやマーケターなど、新たな人材が必要になることがある
  4. BIツールの種類やサービスプランなどによっては、情報漏洩などのセキュリティ上の懸念がある

BIツールは複数のデータソースを統合、分析、可視化し、業務の効率化やビジネス上の意思決定を支援することに優れています。

一方で、分析精度は取得したデータの品質に依存するため、取得元のデータの質が低ければ、正確な分析結果を得ることは困難です。また、データ分析などの専門的な知識がないと、BIツールを十分に活用しきれなかったり、情報漏えいを防ぐための対策などでも、課題が残っています。

 

無料版を含む人気のBIツール8種類を徹底比較!

最適なBIツールは、それを使用する組織や店舗のニーズ、予算、データの量と種類、スキルセットなどによって大きく左右されます。各ツールには独自の強みや弱みがあり、一部の機能には、特定の業種や業界に特化しているものもあります。

この章では、無料版を含む人気のBIツール8種類を比較し、それぞれの特徴やできることを一覧にまとめました。

  1. Tableau(タブロー)
  2. Microsoft Power BI(マイクロソフト パワー ビーアイ)
  3. Looker Studio(ルッカー スタジオ)※旧Google Data Portal(グーグル データポータル)
  4. QlikView(クリックビュー)
  5. Zoho Analytics(ゾーホー・アナリティクス)
  6. Domo(ドーモ)
  7. RetailNext(リテールネクスト)※実店舗の測定・分析におすすめ
  8. coumera(クーメラ)※実店舗の測定・分析におすすめ

 

1. Tableau(タブロー)

Tableau(タブロー)は、直感的でユーザーフレンドリーなBIツールで、ダッシュボード作成が初めての方でも、データを可視化するのに適しています。Tableau導入企業数は、全世界で86,000社以上、日本だけでも4,000社以上の導入実績があります(※)。

大規模データの処理能力にも優れており、クラウド上でビジュアライゼーションの作成や編集、シェアが可能なため、チームと連携して、場所を問わずにデータを準備、接続、管理できます。

Tableauには無料で試すことができる期間があり、Tableau Cloud(ダブロークラウド)トライアル版には、Tableau Prep Builder(タブロー プレップ ビルダー)、Tableau Data Management(タブロー データ マネジメント)、Tableau Pulse(タブロー パルス)が含まれています。

デメリットとしては、ユーザー数に応じて価格が上がるため、他のBIツールに比べて高価であると感じられるかもしれません。また、デスクトップ版のTableauでできていたことが、サーバー・クラウド版のTableauではできず、デバックが必要であったり、カスタマイズが難しいという声もあります。

※2021年10月時点。

公式サイト:https://www.tableau.com/ja-jp

参照:

  1. https://www.itreview.jp/products/tableau-server/reviews
  2. https://www.persol-pt.co.jp/salesmarketingservice/blog/tableau%E2%80%9701/
  3. https://www.data-be.at/magazine/tableau-bi/

 

2. Microsoft Power BI(マイクロソフト パワー ビーアイ)

Microsoft Power BI(マイクロソフト パワー ビーアイ)は、Microsoft製品との互換性が高く、Excelとの連携が強化されています。そのため、すでにMicrosoftのビジネスアプリケーションを使用している企業にとっては、導入が容易です。

あらゆる種類のデータを扱うことができ、専門的な知識がなくてもデータの作成やモデリングが簡単にできることが特徴です。

Excelの場合、データソースは基本的にワークシートやCSVファイル上にありますが、Power BIで異なるデータソースのデータを統合することで、より複雑で多角的な分析が可能になります。また、さまざまなデバイスで情報をシェアできたり、高度な情報セキュリティ管理が実現できたりと、メリットの多いツールです。

一方で、データ取り込み時にエラーが発生すると、エラー原因の発見や対処方法が分からず苦労したという声があります。また、デスクトップ版はウェブ版と異なり、ITに不慣れな人にはインストールサポートが必要であったり、インストールしたものの動作が重く起動に時間がかかることや、メモリの使用量が多いという意見も寄せられていました。

Power BIでは無料版も提供されており、無料版の場合、レポートの共有ができないというデメリットがありますが、データソースへの接続やレポートの作成は、有料版と同様に行うことができます。 

公式サイト:https://www.microsoft.com/ja-jp/power-platform/products/power-bi

参照:

  1. https://www.itreview.jp/products/power-bi/reviews
  2. https://business.ntt-east.co.jp/content/cloudsolution/column-496.html
  3. https://www.cloud-for-all.com/bizapp/blog/license-and-price-power-bi.html
  4. https://www.katalog.tokyo/?p=4566

 

3. Looker Studio(ルッカー スタジオ)※旧Google Data Portal(グーグル データポータル)

Looker Studio(ルッカー スタジオ)はGoogleが提供する完全無料のBIツールで、Googleアカウントを持っているユーザーであれば誰でもデータを探索・分析したり、複数人でデータをシェアし、共同編集したりすることができます。

特にGoogle関連サービスとの連携に優れており、標準のGA4コネクタやGoogleスプレッドシートコネクタを使ったダッシュボードであれば、データの閲覧や操作に料金は発生しません。コーディングやソフトウェア不要で、Google関連サービスを中心とした800以上のデータソースに、簡単に接続してデータを統合できます。

Looker Studioのデメリットは、設定が少し面倒なことや、データに不備があるときに取り込んだソースを修正する手間がかかること、一部の機能を難しいと感じるかもしれないことです。

例えば、レポートを作成する際、「ビジネス指標」と「ディメンション」を選択する必要がありますが、最初はどれを選べば良いのか分からず戸惑う可能性があります。

また、レポートに表示されるチャートやグラフなどにデザイン性を求めている方には、少し物足りなさを感じるかもしれません。

公式サイト:https://cloud.google.com/looker-studio?hl=ja

参照:

  1. https://www.itreview.jp/products/google-data-portal/reviews
  2. https://find-a.jp/seotimes/looker-studio/

 

4. QlikView(クリックビュー)

QlikView(クリックビュー)は、スウェーデンの大学研究機関で生まれた「ユーザー主導型のデータ分析プラットフォーム」で、自由にデータを操作してビジネスに必要な情報を分析できます。

特許取得済みの連想技術を用いて高速なインメモリ処理を実現しており、大量のデータを素早く読み込めたり、データを簡単に加工して思い通りに取り出せるなどの利点があります。

ダッシュボードのカスタマイズも容易にできますが、他のツールと比較してライセンス費用が高いことや、機能が多い分、ツールを使いこなすには知識が必要という声があります。

Qlikのアカウントを作成することで、無料トライアルが利用できます。

公式サイト:https://www.qlik.com/ja-jp/products/qlikview

参照:https://www.itreview.jp/products/qlikview/reviews

 

5. Zoho Analytics(ゾーホー・アナリティクス)

Zoho Analytics(ゾーホー・アナリティクス)は、営業・マーケティング・会計・顧客サポートなど、利用中のツールのデータを一元管理し、あらゆるデータ分析を可能にするBIツールです。複数のデータソースからデータをインポートし、ダッシュボードやレポートを作成することができます。

全世界の導入企業は14,000社、200万人のユーザーに利用されています(※1)。

無料プランは0円ですが、アカウントを作成すれば有料プランを15日間無料で試すことができます。

また、有料版もベーシック、スタンダード、プレミアム、エンタープライズと4種類あり、プランごとで比較しやすく、必要な機能に応じて月額(年間払い、税別)4200円程度〜スタートできます。(※2)

ユーザーのレビューとしては、手頃な価格で利用できる一方で、使用方法を理解するまでが大変であったという声や、CRMとの連携にはどうしてもSQLの知識が必要であるといった意見も上げられています。

※1 2023年4月3日時点。※2 2024年7月8日時点。ユーロを円に換算して算出。

公式サイト:https://www.zoho.com/jp/analytics/

参照:

  1. https://www.itreview.jp/products/zoho-analytics/profile
  2. https://www.itreview.jp/products/zoho-analytics/reviews

 

6. Domo(ドーモ)

Domo(ドーモ)は、BI/BAツールの分野で世界初のビジネス管理プラットフォームです。

「BIを凌ぎ、アナリティクスを含み、ビッグデータを超える」というコンセプトのもと、国内市場No.1のSaaS型BIツールとして、様々な業界の具体的な課題解決をサポートし、幅広い企業で導入されています。

CEOから担当者まで、誰でも簡単にリアルタイムにビジネスデータを集約、検索、共有し、組織全体でより良い意思決定を行えるように設計されています。

クラウドベースのBIプラットフォームが、データの可視化、分析、共有を容易にし、パーソナライズされたデータドリブンなアクションを促進します。

良い評判としては、直感的に操作できるダッシュボードやグラフ化機能、自動レポート作成機能など、初心者でも使いやすいこと、データの取得や分析の手段が豊富にあり、経営戦略策定への活用がしやすいことが強調されています。

一方で一部のユーザーからは、日本語でのサポートやチュートリアルの充実を望む声や、データ処理速度や他ツールとの連携において、改善してほしいとの声も上がっています。また、新入社員の教育コストが高くなる可能性があることも指摘されています。

無料トライアルがあり、メールアドレスを入力することですべての機能を利用できることもメリットです。

公式サイト:https://www.domo.com/jp

参照:

  1. https://www.itreview.jp/products/domo/profile
  2. https://www.itreview.jp/products/domo/reviews
  3. https://it-trend.jp/bi/11941/review

 

7. RetailNext(リテールネクスト)※実店舗の測定・分析におすすめ

RetailNext(リテールネクスト)は、小売業界を始めとする、実店舗の分析に特化したダッシュボードを世界中に提供しています。

2007年に設立されたアメリカシリコンバレー発のベンチャー企業で、世界最初の店内分析プラットフォームを開発しました。 店内の顧客行動データを収集し、行動分析に基づくマーケティング戦略立案や、店舗運営改善に役立つヒントが得られます。また、POSレジやスタッフ勤務表との連携ができ、顧客データ、販売データ、勤務データを一元管理し、企業のデータ・ドリブンな意思決定をサポートします。

データを取得するツールには、RetailNextが開発したオリジナルのAIセンサー「Aurora」があり、センサーを入口や店内に設置することで、顧客データを収集します。他社の店舗計測ツールと比較し、安定した高い取得精度を誇ることが最大の魅力です(例えば、入店人数カウントでは、来店客のダブルカウントを徹底的に排除し、データの取得精度は95%以上を確保しています)。

分析用のダッシュボードは、直感的に操作できるUI・UXとシンプルなデザインを取り入れ、店舗分析が初めての企業にとっても使いやすく、PC、スマホ、タブレットを使用してチームでリアルタイムに情報をシェアできます。

デメリットとしては、無料版がなく、動線分析など複数のライセンスを利用すると費用が高額になってしまうのが難点です。

公式サイト:https://retailnext.net/ja

株式会社GRoooVEが、日本国内の店舗へのRetailNext導入をサポートします。RetailNext製品詳細ページはこちら:https://www.grooove.co.jp/products/retailnext/

 

8. coumera(クーメラ)※実店舗の測定・分析におすすめ

coumera(クーメラ)は、小売業・ブランドなど、国内に実店舗を構える企業向けに開発された、AIカメラを活用した店舗分析完全サブスクリプションサービスです。

初期費用0円、店舗分析は業界最安値(※1)の税込4,900円(データ計測2,100円、機器レンタル2,800円)/週から利用できます。

設置工事は一切不要で、電源とインターネット環境を用意し、店舗内の計測したい場所に必要な台数のAIカメラを設置するだけで、収集した様々な顧客データをBIツール(ダッシュボード)で可視化できます。

coumeraはその使いやすさも特徴の一つです。コーディングなどの知識は一切必要なく、専門的なスキルを持たないスタッフでもデータ分析を活用することが可能となります。視覚的なダッシュボードにより、一目で顧客の行動傾向やパターンを把握できるため、店舗運営における業務効率化に大きく貢献します。

さらに、社内に有力なエンジニアが常駐しているため、トラブルがあった時の緊急のサポートを受けられます。

ただしデメリットとしては、coumeraはオンラインショップ向けのBIツールやRetailNextのBIツールと比較すると、基本的な機能に限定されるため、高度な分析や統合を必要とする企業には少し物足りないかもしれません(※2)。店舗運営に関する基本的なデータ分析から始めたい小売業者にとっては、シンプルに使用することができ、必要十分な機能を備えていると言えるでしょう。

coumeraは無料トライアルを提供しており、機能を十分に試してから契約をすることができるため、本格導入前に、実際の店舗の立地環境に適応するかどうかを確認してから決済できる点も魅力です。

※1 2024年4月時点。※2 分析機能の追加について:一部は検証段階ではあるものの、ダッシュボードをカスタマイズしたり、見たい指標のレポート生成など、個別カスタマイズの相談をすることが可能です。

公式サイト:https://coumera.com/

 

人気のBIツール8選、いかがでしたでしょうか。

その他、代表的なBIツールとしては、SAS Visual Analytics(サーズ)、SAP BusinessObjects、Yellowfin、LaKeel BI、Pentaho、Qlick Sense Desktop、FineReport、MotionBoardなどがあります。

多くのツールは無料で試すことができるので、それぞれの機能や使い方、利便性を比較してみることをおすすめします。

 

BIツールの選び方:考慮すべきポイントとは?

ビジネス戦略の成否は、最適なBIツールを選択することが関係しています。しかし、多種多様なBIツールの中から自社に最適なものを選ぶのは、容易なことではありません。

ここでは、BIツールを選ぶ際に考慮すべき5つのポイントについてまとめます。

1. ユーザビリティ

BIツールは一部の専門家だけでなく、全社メンバーや全店のリーダー、スタッフが利用するものです。そのため、直感的に操作でき、習得するまでの負担が少ないものを選ぶことが重要です。

2. データソースとの互換性

自社が使っているデータソースと互換性のあるBIツールを選ぶことも欠かせません。データベース、クラウドサービス、スプレッドシートなど、既存の必要なデータソースから情報を取り込めるBIツールを選びましょう。

3. スケーラビリティ/拡張性

ビジネスは常に成長と変化を繰り返します。同様に、事業の成長に合わせてスケールアップやカスタマイズができるBIツールを選ぶ必要があります。

4. セキュリティ

ビジネスにおいて機密性の高いデータを扱う場合、BIツールのセキュリティは重要です。データ漏洩を防ぎ、保護するための対策が講じられているBIツールを選びましょう。

5. コストパフォーマンス

最後に、コストパフォーマンスも重要な選択基準です。一概に安いものが良いとは言えませんが、自社の目的に即した費用対効果が高いものを選ぶようにしましょう。利用料金はもちろん、初期導入費、社員やスタッフの教育・訓練費、保守・ライセンス費など、総合的なコストを考慮することも大切です。

 

実店舗の分析に最適なBIツールの2つの特徴とは?

ここでは、実店舗を運営する企業に最適なBIツールの特徴を2つに分けてご紹介します。

(1)クラウド型BIツール:作業負担を軽減し、どこでも分析・シェアが可能に

クラウド型BIツールとは、インターネットを介したクラウド環境で、基本的なBI機能を提供するソフトウェアのことです。従来のオンプレミス型(※)BIツールで必要であった専門知識やハードウェア設置などの手間を大幅に減らし、データ分析が手軽に行えるようになります。

また、クラウドベースのBIツールは、データの更新やソフトウェアのアップグレードを自動化できるため、店舗経営者やショップマネジャーの作業負担を軽減します。

さらに、クラウド型BIツールの最大の特徴は、その柔軟性にあります。

データへのアクセスがインターネットさえあれば可能なため、通信環境さえ用意できれば、場所やデバイスに制限されることなく、いつでもどこでも分析を行うことができます。そのため、複数の店舗を持つ場合や、遠隔地の店舗との連携においても、必要なデータにアクセスして分析、共有し、意思決定を下すことが可能になります。

クラウド型BIツールを選ぶ際には、顧客情報管理のリスクを理解した上で、プライバシーに配慮したツールであること、セキュリティ体制やデータ保管の信頼性が高い企業を選定することが重要です。 

※オンプレミスとは、自社運用(情報システムのサーバーなどのハードウェアを自社で設置・管理・運用すること)を意味します。

(2)マイニング機能付きBIツール:店舗課題の明確化と意思決定のサポートを実現

小売業がデータドリブンな意思決定を行う際に、大量のデータから有用な情報を見つけ出すための機能を備えたBIツールは非常に有用です。

例えば、マイニング機能を備えたBIツールは、入店人数、売上高、客単価購入率属性(性別・年代)リピート率、顧客の店内行動パターンなど、蓄積されたデータに対して統計処理を行い、データに隠されたそれぞれの関連性を発見し、統合的・多角的に分析し、今後の傾向を見出すことができます。

上記の分析データは、課題発見、将来の売上予測、新商品開発における意思決定など、店舗運営のあらゆる面において役立ちます。

ただし、マイニング機能を持つBIツールを最大限に活用するためには、事前にKPIやKGIを整理した上で自社に必要な情報を把握し、データの絞り込みやデータ管理を行う必要があります。

また、高度で複雑なBIツールであれば、その機能を理解し、適切に運用するためのスキル習得やスタッフ育成も必要になってくるでしょう。

 

使い方は簡単!店舗計測ツール「coumera(クーメラ)」で、リアル店舗の分析を楽に、効果的に。

BIツールは店舗分析の手間を大幅に削減する強力なツールですが、これまでその効果を最大限に発揮させるためには、多くの専門知識やデータ分析スキルが必要とされてきました。

しかし、今回紹介するcoumera(クーメラ)は、専門知識やスキルが一切なくても始められる、完全定額制の店舗計測サービスです。

店頭に設置したAIカメラと、直感的な操作ができる視覚的なBIを備えたダッシュボードを使い、店舗の運営状況を一目で把握することができます。

店前通行量、来店客数、来店客の属性、サイネージなどの販促物に対する顧客の反応(視認率)など、実店舗の運営に必要なデータを一元管理し、分析できます。

また、個人のプライバシーを収集しない方法でデータを取得するため、個人情報保護やセキュリティの観点からも、安心です。

coumeraが、店舗ビジネスにおける効果的な戦略立案をサポートします。

coumeraを見てみる  ※別ウィンドウでサービスサイトが開きます

 

まとめ:BIツール: 無料版を含む人気の8種類を比較!特徴やメリットも紹介

BIツールのメリットは多岐に渡りますが、まずは各製品を比較・検討し、費用対効果などを考慮した上で、自社の業務要件や利用環境に最適なものを選ぶことが重要です。

弊社では、実店舗を持つ小売店様・ブランド様に向けて、店舗分析ダッシュボードを日々開発・改良しております。また、既存のBIツールとの連携や​​カスタマイズについてのご相談も、無料で承っています。

店舗計測データの提供を通じて、貴社の経営課題の解決や店舗運営の効率化をサポートさせていただきます。

本ブログの関連記事:

  1. AIカメラ導入のポイント!- 店舗分析をスムーズに行うための製品・企業の選び方
  2. AIカメラ導入において考慮するべきポイント – 導入目的・設置環境・予算計画について解説!

サービス導入のご相談・ご質問はこちら!

小売店をはじめ800店舗以上の支援実績を持つGROOOVEは、国内外で店舗を持つブランドに対し、店舗がDXで達成したい目的に応じたソリューションを提供することでオペレーション改善を支援しています。

オフライン店舗のパフォーマンス向上・利益アップにつながるお手伝いをいたします。
是非、お気軽にお問い合わせください。

人気の記事
最近の記事
  1. 【2024年版】2023年の小売ビジネスのトレンド振り返りと今後の期待

  2. ビジネスモデル「リテールテイメント」とは?

  3. 人流データxPOSデータ

  4. AIカメラ1台で、どんなことができる?

  5. 店舗分析ツール「入店人数計測システム」とは? 主な“3種類”をご紹介!

  1. 経営者必見! AIカメラでマーケティングの効果を最大化する方法

  2. 防犯カメラを使った効果的なセキュリティ対策

  3. 【RetailNext共同記事】美容小売業、消費低迷にもかかわらず底堅さを維持

  4. AIカメラによる店舗前交通量の可視化と効果的な活用法

  5. 飲食店におけるAIカメラの活用

お問い合わせ

 

当社製品・サービスをご希望のお客様はこちらからお問合せください。

TOP