BIダッシュボードの主な2つの種類
BIダッシュボードとは、BIツールで作成したグラフやサマリー表を1つの画面にまとめたものです。
マーケティング領域において、BIダッシュボードは大きく分けて「運用ダッシュボード」と「戦略ダッシュボード」の2種類として定義されています。
ここでは、主に店舗経営で用いられる運用ダッシュボードと戦略ダッシュボードについてご紹介します。
(1)運用ダッシュボード
オペレーションダッシュボードとも呼ばれ、主要業績評価指標(KPI)を一覧化したもので、店舗の運営状況を一目で把握するのに適しています。
例えば、“現時点”での店内の混雑状況や、入店者数、退店者数などを、リアルタイムに確認することができます。
また、高精度なAIセンサーを搭載した入店カウンターを利用した場合、混雑予測値(見込み入店人数)なども都度更新され、ダッシュボードに表示されます。この値を参考に、スタッフ配置の最適化やシフト・スケジュールの調整など、接客業務の効率化・運営改善につなげることができます。
さらに、既存のPOSレジや社内ツールで取得するデータと連携させ、リアルタイムに在庫管理・販売管理機能を活用できれば、在庫過多や在庫不足を防ぎ、売上向上につなげることができます。
特徴
- 複数の指標を一つの画面でリアルタイムに表示できる
(表示例:総来店客数、時間帯別の入店客数、予想入店客数、店内混雑率、商品の販売数量など) - 当日のピーク時間帯(最大売上数達成予想時間帯)を知らせ、効果的なスタッフ配置人数や接客時間を示したり、勤務スケジュールを調整できる機能を備えたものもある
(2)戦略ダッシュボード
一定期間の売上分析結果を可視化し、過去のデータに基づいて具体的なアクションを決定するのに役立ちます。主に期間プロモーションの効果測定や、長期戦略策定時の判断材料にしたり、経営上の意思決定などに使用します。
具体的なKPIに基づき、過去-現在の目標達成度を表示し、蓄積された情報をもとに、現在-未来軸での推移や傾向予測、潜在的な問題点などを判断します。
大量のデータを整理し、戦略ダッシュボードに示される数値結果をもとに多面的かつ効率的に問題点を洗い出せるようになることで、営業担当者やマネージャー、店長は、運営改善や施策立案につなげることができます。
特徴
- 様々な関連データから、販売に関する主要なKPIや必要な情報を絞り込み表示することができる
(表示例:イベント実施別、店舗単位、スタッフ別・売り場別での総売上高の推移、利益・コストバランス、パフォーマンス状況 – 購買率、客単価、顧客グループ / 属性別コンバージョン率など) - 売上にかかわる目標の達成状況や結果、課題点などを把握できる
- 期間や条件を指定して、PDFやExcelなどのファイル形式でデータをエクスポート(出力)・保存できる
*その他、様々な機能を持ったダッシュボードが日々開発されています。
店舗分析のためのBIダッシュボードの選び方
BIツールは店舗分析の強力なパートナーです。良質なダッシュボードを活用することで、効果的な店舗分析につなげることができます。ここでは、ダッシュボードを選ぶ際のポイントをご紹介します。
ダッシュボード選びのポイント
- データの可視化が明確で簡潔である
シンプルで洗練された見た目のダッシュボードであれば、売上や来店客数の推移が一目でわかり、情報を扱いやすくなります。 - データの更新頻度が高い
常に最新のデータに基づき、リアルタイムに分析できれば、現場や本部で迅速な意思決定ができます。 - ユーザーフレンドリーなUI/UX
店長やスタッフ全員がシステムを使いこなせれば、目標に沿った自走やチームワークを強化できます。 - 万全のセキュリティ対策
信頼性の高いツールや企業を選ぶことで、情報漏洩のリスクを防ぐことができます。 - ダッシュボードをカスタマイズできる
課題や状況の変化に応じて、必要な情報のみを得ることで、効率的な店舗分析が可能になります。 - PDFやCSV等によるデータの書き出しや定期配信に対応している
毎日・毎週・毎月のように、一定の決められた間隔で、メール等で配信し、能動的にダッシュボードにアクセスしなくても、各種KPIの確認が容易に出来ます。また、上司や経営陣へのレポート作成を行う際には、CSVによるデータの書き出しを行い、Excel等で加工をすることで、データ入力の手間が省けます。
BIダッシュボードを最大限に活用するテクニック
店舗分析ダッシュボードで見られる指標とは?
ダッシュボードでは、売上高や入店人数、平均購入金額(客単価)といった基本的な指標だけでなく、平日と休日の売上傾向や時間帯別の購買率、高精度なAIセンサーの情報を活用した顧客の購買動向、スタッフ一人当たりの転換率など、店舗運営に必要な情報を比較しながら見ることができます。
また、来店客・スタッフ個々の動線を取得したり、複数の指標を掛け合わせることで、売上パターン・見込み売上の把握、店内レイアウトの課題や接客ポイントの抽出、各棚前の顧客の立ち寄り回数や滞在時間からの商品ニーズの予測などにつながり、様々な戦略を立てることが可能になります。(※)
※RetailNext(リテールネクスト)で取得できる指標の種類としては、来店客数・見込み客数、POSレジのデータとの連携による購買率、入店客一人当たりの平均客単価、人動線、商品興味度の算出、商品配置・陳列の最適化など、多岐にわたります。接客ポイントの見直しやインテリア改善、VMD効果検証などの施策運用にもお勧めです。
まとめ
BIツールは店舗分析のための重要な業務効率化ツールです。ツールを適切に活用し、より深いインサイトを引き出すことができれば、店舗運営の効率化や収益性の向上に大きく貢献します。
GROOOVEで採用しているRetailNextの店舗計測ダッシュボードは、運用ダッシュボードと戦略ダッシュボードをうまく組み合わせ、分析結果をわかりやすく表示することで、ユーザーの店舗分析にかかる時間コストやハードルを大幅に削減しています。
GROOOVEの店舗計測ソリューションが、皆様の店舗分析の一助となれば幸いです。
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